経費が増えれば利益が減って、納めなければならない税金も減ります。
このことから、歯科医院と税務署では、経費について次のように対立することになります。
そのため、税務調査においては、次のような視点で経費の調査が行われます。
すべての経費が税務調査の対象ではありますが、下記の経費は重点的に調べられる可能性が高くなります。
人件費は、歯科医院の経費に占める割合が高いため、要調査項目になります。
給与台帳やタイムカード、社会保険料の支払い具合などのチェックだけでなく、実際に通院して従業員の人数のチェックなども行っている場合もあります。
給料の帳簿上での水増しや、存在しない人に対する架空の給料の支払いなどは、必ずといっていいほどバレてしまいます。発覚した場合のペナルティは非常に重たくなるので絶対にやらないでくださいね。
また、配偶者や親族などに対する青色事業専従者給与についても調査されます。従事している業務内容に対して、支払っている金額が多額でないかどうか調べられます。もちろん、実際には働いていないのに支払っていることにしている、というのはダメですよ。
在庫・棚卸資産
在庫・棚卸資産の金額をイジることで、容易に利益操作が可能になってしまいます。
歯科材料や医薬品の実地棚卸の状況などを整理して説明できるようにしておきましょう。
家事関連費
家事家事関連費が、プライベート分と業務分に適切に按分されているか調査されます
プライベートと業務で兼用している自動車について、その減価償却や保険料、自動車税、ガソリン代などの按分は適切か、
住居兼診療所について、減価償却費や保険料、固定資産税の按分は適切か、
などが調査されます。
交際費
交際費とは、事業に関係のある者に対する接待、供応、慰安、贈答などのために支出する費用をいいます。
家族や友人との個人的な飲食代は交際費にはなりません。
交際費であることを説明できるように、交際費を支出した際には、領収書に次のメモを書き残しておきます。
そして、このメモ書きは会計ソフトの摘要欄にも入力しましょう。